TRIWA × FUMIKO AOYAGITRIWA × FUMIKO AOYAGI
TRIWA × FUMIKO AOYAGI Vol.2

モデルや女優として活躍する青柳文子さんが、2022年春に初めてスウェーデンに訪れ、
その際に感じたことや出来事を語ってくださいました。第二回はプラスチックやゴミ問題について。
青柳さんが現地で撮影された写真とともにお楽しみください。


ヨーロッパを旅してみえた
物の循環と気づき

スウェーデンに行くことを決めたのは、今回の旅で初めに降り立ったデンマーク、コペンハーゲンで、もし住めるとしたら?と色々とリサーチしていた時に、スウェーデンの方がビザが取得しやすいと聞いたことと、デンマークの後に向かったオランダ、ベルギーで、人や街の雰囲気がガラッと変わったことを確認し、もう一度、目が肥えたところで北欧の他の地を歩いてみよう、と思ったからでした。

あらためて足を踏み入れた北欧の地、まだ春の来ていないひんやりした空気のストックホルムシティ。再び、やっぱり洗練に洗練を重ねられた北欧デザインとそこに溶け込む人々に囲まれる中で、なぜ?なぜこうなれるの?と感嘆する日々。
青柳 文子
帰国して数ヶ月たち、日々の喧騒により旅の余韻も消えかけた今日この頃、スウェーデンよりTRIWAの新しい腕時計が私の元に届き、ふと思い出したことがありました。

私が以前通っていた美術学校の教室の壁に「下品な缶ジュースは持ち込まないこと」との貼り紙がありました。何も掲示物のない教室にひとつ存在感を示していたその文字に、そうか、缶ジュースって下品なんだ、と弱冠二十歳の私に強く印象に残ったのでした。デザインが悪い缶の持ち込みが禁止というわけでなく、おそらく缶そのものがダメだった記憶。

生き方や美意識についていくつも著書を出版している校長で、私はその人に美意識の面で影響を受けている。物でもことでも、上品か下品かの視点で見ることって、無意識にしている時はあるかもしれないけど、わざわざジャッジするように考えることは私の場合はあまりない。けれども、感覚的に身につけておいても悪くないな、と思う。

スウェーデンを歩いて感じた、なんだろう、人も景色も、日本と似ている部分はたくさんあるけど、一体何が違うんだろうと、帰国後もずっと考えていたけれど、そうか、品の部分なのかもしれない。「品がある」ものが多いのかもしれない。もちろん日本にだってたくさんある。けれど私が普段暮らしていた東京都市部の雑多な環境の中では、それが感じられる機会に乏しく、それより何より目の前の、ただ生きていくためのコンテンツに時間を消費しがちなのでした。
青柳 文子
そんな視点を持ちながら今一度、海洋プラスチックごみをリサイクルして作られたという時計を腕につけ、たまにしているビーチクリーンのゴミのことを思い返します。海ゴミの多くは、食品のプラパッケージやボロボロになったプラの破片、缶、ビン、どれも誰かに便利に役に立ち、下ってきた品といえば文字の通り。

私だって買ったことのあるものばかりで反省する。せめて所定の場所で適切に処理されればまだ、、と、環境問題と向き合う時に陥りがちなやるせない気持ちに。スウェーデンでは家庭ゴミのリサイクル率99%というのは有名な話だけれど、日本はどうしてこうなれないの?と探るような気持ちでストックホルムでの写真を見返してみました。
青柳 文子
青柳 文子
えっかわいい。。この缶捨てられず今も取ってある。ってそんな話ではなく、そうなんです。そもそもゴミになるものが少ない。プラスチック製のものだってなかなか見当たらない。私が無意識下にも写さなかっただけかもしれないけれども、どの写真を見ても、日本と比べれば圧倒的に少ない。
青柳 文子
青柳 文子
こちらはストックホルムの児童文学をテーマにした子ども向け施設に遊びに行った時の写真。温かみのある素材で細部まで作り込まれた世界観にうっとりしたり、日本で子どもの遊び場にはなかなかない傾斜のついた地面や少しスリリングな遊具があることに感動したりしました。
青柳 文子
併設のレストランにて、キッズメニューとして出された食事にも、やっぱり金属製のカトラリーが添えられていました。もちろん割れにくいプラスチックのお皿やカトラリーを出してくれるお店もあったような気もするけれど、私が写真に残していないということは、やっぱり何も心ときめかず、素敵に感じたものではなかったことの顕れでしょうか。プラ製のものを、下品とまでは言わないけれど、上品かと言われれば、近年のプラ問題のことを考えると、首を縦に振ることはできないものです。
日本でいう100円均一、とまではいかないけれど、日用品からパーティグッズまで手頃な価格で買えるバラエティ雑貨のお店では、木製や紙製、布製のものが多い。日本のそういったお店を想像してみると、カラフルで形状も数多に物が所狭しと並び、そしてご丁寧にも多くのものがプラパッケージに入っているような。
青柳 文子
公園だって地球に還る素材で作られたものが多く、大抵それは触れても温かみがあり、自然のものだけが持てる不安定なリズムやバランスが健在しており、子どもの成長に寄り添うにあたって親としてとてもありがたいのです。無機質な素材を好む人もいるのだろうけれど、私はそれをとても美しいなと感じていました。

帰国後に

1ヶ月という短期間とはいえ、観光旅行でなく日常生活にフォーカスした旅だったので、日本に帰ってきた数日間のギャップはすごかったです。スーパーマーケットに行けば、食品が袋の中に入っているのにさらに箱に入って売られていたり、おまけに袋の中はさらに個包装だったり、ゴミになるものの多いこと多いこと。湿度の多い国であることも関係すると思うけれど、そこまでしなくても、というような過剰包装。日本にいると、プラ製のものを見つけるのはすごく簡単。というか、多すぎ!プラスチック大国、ニッポン。素晴らしいところは本当にたくさんあって私は日本が大好きだけれど、色んな意味で、もう先進国ではないと囁かれてしまうのもしょうがないの?と思っちゃいます。
日本のレジで店員さんに訊かれる要素の多さにもあらためて驚いた。

「袋はお持ちですか?」「お支払いは現金?クレジット?電子マネー?」「ポイントカードはお持ちですか?」「保冷剤、お箸はつけますか?」etc… こちらも、お魚やお肉などを個包装してくれるのに対して、「あ、袋大丈夫です。お箸も不要です」など伝えることの多さに、ええい煩わしい!と思ってしまいました。ヨーロッパで過ごした1ヶ月、レジではどこもカードを一枚かざすだけで一瞬でお会計が終わり、おまけにHave a nice day!の一言をもらいその場を去れることに日本人の私は毎回少し嬉しい気分になっていたけれど、日本のレジではちょっと何だろう。小さなストレスを感じてしまった。
そうだ、「品」ってこういうことなのかもしれない。

何事も、過剰なものには「品」が携わらないのだと思う。それはイコールで、思慮深さに欠けていることに通じるのかもしれません。一方向ばかりに目を向けすぎて、バランスの悪い状態になっていること、それが下品ということなのかもしれない。

さらにいうと、慣れというのは怖いもので、日本に帰国して一週間もすれば、すでにもう何のストレスも感じずにお会計を済ます自分がいた。これはどうなの?と思うことをそのままにして、なんだか迎合していくように適応していく自分がいる。なんだか嫌だな。
青柳 文子
スウェーデンが環境先進国として紹介されるエピソードは数えきれません。さらにそれが人々の暮らしに当たり前に根付いた過程も、想像すれば何とも言いようのない上品な姿勢を感じるのです。自分の利便性や利益よりも、他に大切にすべきことを大切にできることって、とてつもなくエレガントだと思うのです。
青柳 文子
美しい自然に囲まれその恩恵を受けると、それを大切にしようと自ずと思うようになるのでしょうか。だとしたら、日本の自然だって負けていない。むしろ、日本の田舎の美しさ、変化に富んだ地形と植物の多様性と豊かさよ!あとは住む人が、どこまでその環境に意識を向けられるか、にかかっているのかなと思います。

いちばんの問題は、私たちが、決してサステナブルではないこの現状に慣れてしまって、なんの違和感もなく受け入れてしまっていること。どうしたらいいのだろう、とみんな考えていると思います。行政や企業の対応も、急速に進んではいるけれど、まだまだ追いつかない。けれども、自分の行動だけはすぐさま変えられる!

少しでもきっかけを

私が社会問題を気にするようになったのは子どもを産んでからで、他人事ではいられなくなったから。さらにたまたまラッキーなことに、仕事からも距離を置けて、いろんな場所を旅して社会を俯瞰したり、ゆっくりと考えごとができたからに他なりません。それまで自分の暮らしや日々のことだけに精一杯だったし、とにかく忙しくて目の前のことで手一杯だった。同世代の周りの人たちをみても、とにかく、とにかく忙しい。他の人のことなんて、環境のことなんて、わかっちゃいても後回しにせざるを得ないよってそんな気持ちもよくわかります。

この文を読んでくれる人だって、日々とても忙しいだろうし、そんな中たまたま目に留まりこうしてここまで読んでくれたなんて、この広いネットの中の世界の奇跡的な巡り合いに近い。巡り合いを無駄にしないようにしたい、と私は常々思っているけれど、この記事に辿り着いた人にも何かポジティブな影響があればとても嬉しいです。出会った物事全てに反応していては大変だけれど、目に映ったものをポジティブなものにするか、ただスルーして時間の無駄にするか、何だって自分次第だなと思います。ちょっと押し付けがましくなっちゃったかも。
青柳 文子
時計の針は進み続けて、少し焦らされるけれど、全ての時間を無駄にせず、品のある、美しいものにしていきたいなとか、これを書きながら思いました。私が今回、思いを巡らせた時間、スウェーデンで過ごした時間が、誰かの良き時間に活かされますように!

2022.10.14 Release
TIME FOR OCEANS SUB Japan Limited CAMP

TIME FOR PEACE
コラム「スウェーデンを歩いてみたら」を執筆してくださった青柳文子さんから、TIME FOR OCEANS SUB Japan Limited CAMPについてコメントを頂きました。
青柳 文子
今回私が選んだのは、海洋プラスチック100%で作られたTIME FOR OCEANSシリーズの腕時計。

正直これが本当にあの海に落ちていたゴミから作られたの?と驚きます。色だって綺麗。私はいつもの服装に合わせやすい色をつけてみました。スウェーデンのリサイクル文化が教えてくれた、世の中にゴミになるものはないはずということを実感できます。

日本でもこのプラスチックのリサイクル技術が普及してほしいな。まずはその第一歩として、消費者の私たちが、需要があるよ!と伝えるためにも、こんなメッセージを片腕に身につけて時を過ごすのもいいなと思います。ふと目に触れた時に思い起こすイメージは、思えば思うほど実現していくものだと思うから。
青柳 文子
Text&Photo:青柳文子

青柳 文子

モデル・女優
青柳 文子 / Fumiko Aoyagi

独創的な世界観とセンスで同世代女性から支持を集め、雑誌、 映画、ドラマ、アーティストMV、CMなどに出演。コラムの執筆や商品プロデュースなど様々な分野で才能を発揮している。プライベートでは二児の母でサスティナブルな生活を送っており、その様子を自身のSNSや雑誌のインタビューで発信している。

TIME FOR OCEANS SUB
Japan Limited CAMP
2022.10.14 New Release
TRIWA

TFO221-CL150912-J

¥20,900
size.W39mm
TRIWA

TFO222-CL150101-J

¥20,900
size.W39mm
TRIWA

TFO223-CL150701-J

¥20,900
size.W39mm
TRIWA

TFO224-CL150101-J

¥20,900
size.W39mm